2008年01月分の感想
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刀語 第九話 王刀・鋸
(著:西尾維新 イラスト:)  講談社BOX
 無刀の剣士・鑢七花と奇策士・とがめは、王刀「鋸」を振るい、心王一鞘流をたった一人で守る汽口慚愧の道場を訪ねる。
 一方で、否定姫配下の元忍者・左右田右衛門左衛門による真庭忍軍への残忍な粛清は静かに続く…。
 まっすぐで四角四面な汽口慚愧さんがおもしろかったです。
 対応に苦慮しまくるとがめさん含めてですが。
 どうやって勝つかが気になって、さくさく読ませてもらいました。

 刀語も9巻目ということで、敵方勢力である否定姫も静かに動いていますしね……。
 かませ犬であるまにわにもけずられながら頑張ってますし。続きにいきましょうか。
評価:3+  08/01/01読了
刀語 第八話 微刀・釵』← →『刀語 第十話 誠刀・銓

刀語 第十話 誠刀・銓
(著:西尾維新 イラスト:)  講談社BOX
 誠刀「銓」の所在は陸奥の百刑場。そこは、とがめの父・飛騨鷹比等が、七花の父・鑢六枝に斬殺された土地だった。
 今は何もない原っぱ―百刑場に突如出現した「仙人」は、とがめの心をかき乱し、七花に「意識」の戦いを強いる!
 刀語も10巻目。ここにきて意識の戦いですか……。
 うまいですよね〜。
 見つかる刀も誠刀・銓なんてものですし。

 ここにきて否定姫の過去もわかってきましたしね。
 左右田右衛門左衛門の動向も気になりますし。

 あ、でも伏せ字いっぱいのプロローグ。戯言シリーズに続いてまたも運命論かよ! と思ってしまったのですが、いかがでしょうか。きっかけが 似てるだけで承転結が違うならまあいいかなと思ってるのですが、あと2巻でどう決着をつけてくれるのか楽しみということにしておきます。
 ラストで人鳥が駆け寄ってますが……11話でどうなるのやら。
評価:3+  08/01/04読了
刀語 第九話 王刀・鋸』← →『刀語 第十一話 毒刀・鍍

不気味で素朴な囲われた世界
(著:西尾維新)  講談社
 串中弔士は平和な日常に飽いていた。そんな中、3年生の奇人三人衆と呼ばれそのリーダー格であった、弔士の姉、串中小串が時計塔から転落死する。
 弔士は2年生の奇人病院坂迷路と共に、事件の解決に挑むが……。
 いちおう「きみとぼくの壊れた世界」の続編というか世界設定が同じという話ですね。一部ですが登場人物も共通ですし。 (別に前作をしらなくても問題はないですが)
 「きみぼく」もハードカバー板がでるとのことで同時発売なんですね〜。そしてこの作品もノベルス板とハードカバーが同時に出版……。自分で 買うならノベルス板にしちゃうけどなあ……。(図書館で借りたのでハードカバーでしたが)

 刀語では抑え気味な気がする、西尾維新! って感じの言葉遊びが随所に現れています(特に前半部分)キャラ立ちがあいかわらず秀逸で、 楽しく読ませていただきました。
 それにしても犯人の動機がすごいですよ……。そんな動機で殺されちゃ本当にかなわんよ。

 「クビシメロマンチスト」的な気持ちの悪い読後感も特徴といえば特徴ですね。
評価:3+  08/01/06読了
きみとぼくの壊れた世界』←

西の魔女が死んだ
(著:梨木香歩)  小学館
 不登校になってしまったまいは喘息の治療もかねて、母方の祖母の元へと預けられる。祖母の元で魔女修行をはじめるまいだったが、 祖母の家の近くにすむゲンジさんは好きになれなかった……
 四季の移り変わりが密接な祖母の家での生活。空気が非常に濃厚で読んでて気持ちが良かったです。

 おばあちゃんの言う「魔女」は自然を愛し、人より少しだけ知識を持ったような魔女であり、ファンタジーに出てくるような魔法が使える魔女ではない。 おばあちゃんの言う‘魔女修行=規則正しい生活、自分のことは自分で決める’はたしかにちょっと拍子抜けでしたが、これこそが実践が実に 難しいことなのではないかなとも思いますね。
 ‘外からの刺激に動揺しない’とか‘感情に流されない’とか魔女修行というのは本当に難しいことなのではないかなあ……。少なくとも今の私には 実践できているとは言い難いことばかりです。実践を心がけたいですけどね。

 最後のメッセージが泣かせます。
評価:4-  08/01/06読了

マリア様がみてる キラキラまわる
(著:今野緒雪 イラスト:ひびき玲音)  集英社コバルト文庫
 遊園地でのリベンジデートに臨む祥子と祐巳、祐麒、柏木。そして、クリスマスパーティの席でそのリベンジデートに誘われた、黄薔薇姉妹(令、由乃)、 白薔薇姉妹、写真部ペア、そして、瞳子と可南子。しかし、ぱーっと遊ぶ予定のハズの遊園地はそれぞれの事情によってうまくはいかないのだった。
 マリ見て32巻目。
 ページ数に比して多すぎるキャラがそれぞれの事情に振り回されていただけな印象を抱きました。今野さん、群像ものは向かないのかも。

 最後に卒業をひかえたしみじみ感があふれてましたね……。
 次は令・祥子の卒業かな〜。……と、思ったら短編集が来たりしてw

 そういえば、あとがきでも述べられてますが、本当に彼女たちって 携帯電話を使いませんよねw そのことが独特の空気感にもつながっているのかな……。
評価:3  08/01/06読了
マリア様がみてる 薔薇の花かんむり』← 『マリア様がみてる マーガレットにリボン

ソフィアの正餐会 クラッシュ・ブレイズ
(著:茅田砂胡 イラスト:鈴木理華)  中央公論新社
 「ちょっと転校してみようと思うんだ。その学校、制服が可愛いんだよね」 突然そういいだしたルゥと共にリィ、シェラの3人は惑星ツァイスの高級学校へと転校する。
 クラッシュ・ブレイズシリーズ6巻目。
 今回は基本的に3天使の話ですね〜。やはり、メインキャラを絞った方が良い話になる気がします。 そして、贔屓キャラの関係で3天使の話が好きな私なのでした。

 舞台が女子校というのは作者の趣味なんでしょうけど……あ、でも今回はリィの女装はないのでした。
 その代わりというか、なんというかシェラの女装に対するプロ意識がにじみ出ていて良かったです。デルフィニア初登場の時のあのキャラから考えると 成長したで賞ものな気がw

 巻末にちゃんと参考文献が書かれてましたね。そのせいかどうなのか、いつもの連邦大学惑星での話よりも「学生」って感じのお話で、 読んでて、非常に楽しかったです。

 本筋というか前回のじーさまズはいろんな手で不老不死を狙ってたんですね〜。本当にアホとしか思えないけれど。あんなに科学がすすんでるのに やってること原始的ですよね。人間はそう簡単には成長しないってことかなあ。
評価:4-  08/01/12読了
オンタロスの剣 クラッシュ・ブレイズ』←

閃光のミオ アグラファ2
(著:三浦真奈美 イラスト:那智上陽子)  中央公論新社
 マジョレ島での大勝利を収めたミオは続いて新たな任務に送り込まれる。
 一方で、リグリアでは「聖女」ユリアを中心に気運が高まっており……。
 つーことでアグラファ2巻目。
 ミオの熱血バカというか、世間知らずというか礼儀知らずっぷりは相変わらず腹がたつものが……。相手が相手で腐りきってる というのはわかってますけどね。

 ともあれ、彼の戦場での功績はすごいですね。
 それにしてもなんで→サルジ←死んじゃったんだあ……。いいキャラだったのに……。

 「聖女」さんは何考えてるかわからなくていまいち好きになれないですね〜。義弟でさえ体よく使おうと思ってるとしか思えないし。戦争が 起こる前からこういう人だったとしたらアインの兄すらも何らかの形で手玉に取られてたんじゃないかしら……。
 アインとエル・ジェロコンビの行方は気になりますね……。

 無事にエウルコに帰り着いたようなミオ父がどうなるのかもちょっと気になるところ。
評価:3  08/01/24読了
蒼穹のシディ アグラファ1』←

今月の感想数 7冊

今月のお気に入り
1位『西の魔女が死んだ
2位『ソフィアの正餐会 クラッシュ・ブレイズ
3位『不気味で素朴な囲われた世界






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